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けもの
ムジナが歩いている。
展示室の窓越しに一段高くなっている土手を
林の方に歩いていくムジナを見た。
歩きながら枯れ葉や草の中に鼻を突っ込んでは
クンクンしながら歩いている。

展示室から外にこっそりと出て
こっそりとムジナの後をついていくことにした。
だんだん、だんだん距離をつめ
いよいよ2メートル位のところまで近付く。

栗の木の下辺りで
本格的に地面に鼻をぐいぐいやっている。
そんな後姿。

ハハーン、
最近イガはあっても中身の栗が
消えているのはお前のせいだなと
心の中でぶつぶつつぶやきながら色々考えていると、
(勿論自分はその間微動だにせず)

急に向きを変え斜面を下りていったので
それを見送った。


ムジナには年に数回会う。
バッタリ、といった感じが多い。
以前などは少し離れた高い位置から見かけたので
「おいムジナ」と呼んでやると。
二秒位してからキョロキョロとあたりを見回して
それからまた二秒位しての向こうに歩いていった。
自分には気付かない様子だった。

別の時は山の方から「ギャー」
と子供の叫び声のような音が聞こえたので
びっくりしてそちらの方を見ていると
そのままギャーというけたたましい音と共に
タヌキに追われたムジナが山を転げ落ちてきた。
目の前にである。
キョトンとしている、こちらもだけど。


と、こんなかんじでムジナによく会う。

| 森脇靖日記 | 23:06 |