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生成的時間                  2013/年頭
「時代や社会という外的な時間とは別に、
 人間の内面を流れる時間で、
 そこからしか真に新しい表現は生成されない」

ある建築家が「生成的時間」という言葉を発し
それをある建築史家が上のように解説していました。

11月のイズモオプティークの会も終盤にさしかかったころ
この生成的時間という言葉を頻繁に思い出しました。


今を生きることは、
時代や社会に否応なしに身を浸すことです。
そうすることによって生かされている。

だけど
自分が生かされている、生きている意味を考えるとき
浸っているこの状況は自分の心にとっては
あくまで外的な時間の流れであると。

翻って心の中を覗く時、そこには
自分だけの時間が存在している必要があると強く思うのです。

それはきっと自分にとっては
生まれ育った原風景に根を張るもので
この場所で器作りを続けることでより強く脈打つ、
そんな時間です。

自分にしか流れていない時間。
それがあるから、それを信じるからこそ
自分は器を考えることに、器作りに没頭できる。

そして
兵頭氏の生成的時間その物が存在しているような
別館という空間での会、
お客様とその空間を共有させていただいた時間は
森脇靖の心を震わせ続けました。

自分にとっての表現とは何か。
その器を生み出すにいたった全てを
丸裸の心でそこに込めることができるか。
社会とか時代という時間では生成されない、
自己の中で流れる時間の中でこそ生成されるもの。
私はその一点だけをみつめてこれからも器作りを続けて参ります。


長くなりましたが、
年頭のあいさつとさせていただきます。
皆様にとって素晴らしい年となりますように。
本年もどうかよろしくお願いを申し上げます。
| 森脇靖日記 | 23:09 |